「知らなかったでは済まされない、日本・世界のゲーム産業政策の現況と活用法」セミナー(6/20)


【追記】開催後に以下の記事で報道されました.


「ゲーム産業と政府との関係」はどうあるべきでしょうか?

現在、世界中の国や地域で、ゲームを対象とした産業振興策が行われています。こうした中、我が国においてもインディゲームを対象に、さまざまな施策が開始されました。開発規模の大小を問わず、各国政府の政策を理解し、活用し、適切な関係を築いていくための場が求められています。

そこで今回、IGDA日本では「ゲーム産業と政府との関係」に焦点を当てたセミナーを企画しました。公共の支援制度を最大限活用したいインディーゲーム開発者の方々、各国のインキュベーションプログラムが支援するチームに関心のあるゲームパブリッシャーの方々、そしてゲームという新しいメディアに関わる産業政策・安全保障政策に関心をお持ちの方々、是非この機会をご活用ください。

  • 主催:特定非営利活動法人 国際ゲーム開発者協会日本
  • 後援:特定非営利活動法人 映像産業振興機構
  • 日時:2024年6月20日(木) 18:00開場、18:30開演、21:30終了(予定)
  • 会場:東京国際工科専門職大学(〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-7-3)

申込み・詳細

参加対象者

  • 公共の支援制度を最大限活用して作品づくりに取り組みたいインディーゲーム開発者の方々
  • 国内外のインキュベーションプログラムが支援するチームやタイトルに関心のあるゲームパブリッシャーの方々
  • 産業振興から安全保障まで、ゲームという新しいメディアに関わる政策の様々な側面に関心をお持ちの方々

タイムスケジュール

18:00 開場
18:30 開会挨拶(ルーディムス株式会社・田中 大)
18:40 講演①:IGDA Incubation SIGとアジアのゲーム産業の状況(ルーディムス株式会社・佐藤 翔)
19:10 パネルディスカッション:スウェーデンのゲーム産業とインキュベーションプログラム(ケムコ(コトブキソリューション)・黒川雅臣、サイバーエージェント・永塚 新、有限会社アトリエサード・徳岡正肇)
19:40 講演②:VIPOのインディーゲーム開発者支援策とJLOX+事業ご紹介(映像産業振興機構・内島靖人)
20:10 休憩
20:30 講演③:「戦争状態」とゲーム開発~インシデントに直面してから慌てないために(有限会社アトリエサード・徳岡正肇、ルーディムス株式会社・佐藤 翔)
21:30 終了
22:00 懇親会(別会場)

講演内容

IGDA Incubation SIGとアジアのゲーム産業の状況

佐藤 翔(ルーディムス株式会社)

2024年2月に、IGDA本体は国際ゲーム開発者協会 (IGDA) は、 新しいSIGであるインキュベーションSIGを発足させ、現在は50か国90団体以上のインキュベーター等のメンバーが加入している。欧州・北米など7つの地域支部がある中、アジア支部は地域の特色に合わせた活発な動きを見せている。本講演ではIGDA Incubation SIGの活動の現状について、当SIGの議長である佐藤がアジア地域に焦点を当てて報告するとともに、東南アジアやインド、中央アジアなど、新興アジアと日本を中心にゲーム産業の状況、インキュベーターの活動内容と政府の施策について詳しく解説する。

パネルディスカッション:スウェーデンのゲーム産業とインキュベーションプログラム

パネリスト:黒川雅臣(ケムコ(株式会社コトブキソリューション))、永塚 新(株式会社サイバーエージェント)
モデレーター:徳岡 正肇(有限会社アトリエサード)

VIPO(ヴィーポ)は、世界的に大きな成長を遂げているゲーム業界支援の一環として、ルーディムス株式会社と共催で昨年10月に「スウェーデン・ゲームビジネス・テクニカルツアー」を実施した。ツアーの中で訪問したインキュベーションプログラム、スウェーデン・ゲーム・アリーナは世界的にも高く評価されている団体であり、『Goat Simulator』『Satisfactory』『Raft』『Valheim』『V Rising』などの世界的ヒットタイトルを生み出している。
本パネルディスカッションでは、日本に初めてスウェーデン・ゲーム・アリーナを紹介した徳岡正肇氏のモデレーションのもと、インディーゲームのミリオンヒットを連発するスウェーデン・ゲーム・アリーナの実情について、参加者の体験を共有しつつ紹介する。

VIPOのインディーゲーム開発者支援策とJLOX+事業ご紹介

内島 靖人(映像産業振興機構)

VIPO(ヴィーポ)は、2022年にGamescomでジャパンパビリオンの出展を行い、インディーゲーム関連イベントへの支援を行うなど、日本のインディーゲームのため、多種多様な支援事業を行っている。本講演ではVIPOによる日本のインディーゲーム開発者向けの支援事業について紹介するとともに、JLOX+(令和5年度「我が国の文化芸術コンテンツ・スポーツ産業の海外展開促進事業費補助金」)のインディーゲーム開発者向けの使い方について解説する。

「戦争状態」とゲーム開発~インシデントに直面してから慌てないために

徳岡 正肇(有限会社アトリエサード)

ウクライナ・ロシア戦争の勃発に伴い「戦争状態」は我々の日々のニュースを賑わすようになった。だがこの戦争が始まるずっと前から、「一時的な停戦」も含めて様々な戦争が世界各地で起きており、ゲーム産業はそういった世界情勢の中で展開されてきた。そして現在においても、日本近辺を含め、世界各地のどこで新たな戦争・紛争(ないし各種危機)が起こってもおかしくない状況下にある。
本講演では北朝鮮、CIS諸国、中東など、世界各地の戦時下におけるゲーム開発・流通について、関係者への取材も踏まえ、地域別に整理して紹介する。またプロパガンダのために作られたゲームの実例や受容のされ方、プロパガンダを意図しないゲームがプロパガンダとして利用されるケースも紹介する。

講演者

佐藤 翔(ルーディムス株式会社)

京都大学総合人間学部卒、米国サンダーバード国際経営大学院で国際経営修士号取得。ヨルダンのゲーム業界団体勤務後、株式会社メディアクリエイトで8年間勤務し、『新興国ゲームビジネスレポート』の編集を担当。2020年にルーディムス株式会社を創業。2023年に映像産業振興機構とスウェーデンでゲームビジネスツアーを共催、中東協力センターの依頼によりサウジアラビアでゲーム産業調査事業を実施。日本初のゲームインキュベーター、indie Game incubator(iGi)の事務局長でもあり、経済産業省の主催するゲームアクセラレーター、創風に関与。2024年には米国IGDAのIncubation SIGを設立、議長に就任し、GDC2024ではラウンドテーブルを主催。ドイツ、インド、マレーシア、南アフリカなど世界20カ国以上で講演。
https://www.ludimus.co.jp/
https://igda.org/sigs/incubation/

徳岡 正肇(有限会社アトリエサード)

テーブルトークRPGルールの翻訳や国産テーブルトークRPG作品のルール ディベロップに携わった後、ゲームジャーナリストとして国内外で活動。 海外取材などを通し海外のゲーム事情にも精通しており、4Gamer.net や GamesIndustry.biz Japan Editionでゲームジャーナリストとしても活躍。NHKゲームゲノムに協力・出演。iGiには海外PR戦略担当メンターとして参画。
https://www.a-third.com/top.html

注意

  • セミナーのオンライン配信や事後の動画共有などの予定はありません。
  • 懇親会の会場は決まり次第、メールにてご連絡させていただきます。