TGS 2023 スカラーシップ体験レポート②山中翔真

TGSスカラーシップ2023にスカラー生として参加させていただきました、京都コンピュータ学院京都駅前校 3回生の山中翔真です。

人生で初めてTGSに参加しましたが、その中で出展や試遊、他スカラー生との交流を通して学んだこと、感じたことをまとめさせていただきます。

作品の出展

今回のTGSでは「勇者mini」というゲームを展示させていただきました。この作品は今年の5月からチームで制作を行っており、私はチームリーダー兼リードプランナーとして全体の仕様作成や制作の管理を担当してきました。

ビジネスデイと一般日の合計4日間、1日40分の展示の時間の中で、多くの方に試遊していただきました。ゲームの得意不得意に関わらず楽しめるよう全体を設計し、制作を行ってきた甲斐もあり、老若男女問わず面白かったと評価していただきました。また「家でも遊べるのか」「販売するのか」などリリースを望む声もあり、今後の制作モチベーションを大きく上げることができました。

ただ多くの方に楽しんでいただけた反面、作品の宣伝が足りなかったことを痛感しました。特に他スカラー生のゲーム「Whale Fall」の展示の様子を見ていると、試遊している方の多くが「SNSを見て遊びに来た」という方でした。振り返ってみると、私体の作品はあまり頻繁にSNS等での宣伝、活動報告をしておらず、多くの方の目に触れる機会がない状態でした。現状のまま開発を進めリリースしても、遊んでくださる方はせいぜい学内の友達くらいでしょう。SNS等を使って宣伝活動を行うことで、より多くの人に知ってもらうことができ、新たな顧客、ファンの獲得に繋がり、結果多くの方に遊んでもらえることに気づかされました。今までしっかりと意識していなかったことであり、学ぶべき箇所だと感じました。

スカラー生との交流

今回のTGSでは1つのブース内で時間ごとに各スカラー生の展示を行う形式で展示を行い、それに伴って各ゲームのスカラー生と4日間交流することができました。スカラー生は特に大学生の方が多く、専門学生の自分とは違った環境、考え方、制作風景を知ることができ、自身にはなかったものを得ることができたと感じています。またスカラー生同士で各自制作したゲームの批評も行い、今後の制作に役立つ様々な意見をいただくことができました。ここで得たことを今後の作品制作に活かし、さらに飛躍していきたいと思います。

ブースの見学

担当の展示時間以外は他のブースを見学、体験することに充てました。

見て回った中で、特に企業ブースでは「見てもらう」ことに重点を置いた展示が多いと感じました。その中でもKONAMIさんの企業ブースは大型の液晶画面をいくつも使った展示を行っており、展示ゲームの一つである「METAL GEAR SOLID」の宣伝時には、音と映像によるゲームの臨場感の再現性につい足を止め見入ってしましました。他にもSEGAさんの展示では時間ごとに展示ゲームの「ペルソナ」に関するダンスショーをブースの舞台で行っていたりと、「遊んでもらう」よりも「見てもらう」展示形式を行っていたと感じます。またインディーゲームブースでも、Tamakotronicaさんの「JetCola」が注目を集めていました。コーラ瓶の形をしたコントローラを振ってコーラの飛距離を競うゲームで、コントローラの珍しさ、ブース一丸となって盛り上がっている様子が注目を集め、試遊待ちの列ができるほど多くの方が興味を持っていました。

見てもらうと言うことは興味を持ってもらう事であり、ゲームの販売に大きく関わってきます。作品の出展で感じたことも踏まえ、今後自身のゲームをより多くの方に遊んでもらうために、興味を持たせる宣伝、展示についても学び、注力していきたいです。

最後に

今回のTGSへの出展は新たな体験や知識、交流を学ぶことができた貴重な機会でした。

学んだ物事を今後自身のゲーム制作、ゲーム業界への就職へ大きく役立てていこうと思います。

最後になりましたが、IGDAの皆様、スカラー生の皆様、勇者miniを遊んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

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