GDC 2023が昨年の2倍以上となる2万8000人以上の参加者を集めて閉幕、6月にオンラインイベント「GDC Showcase」も開催決定

IGDA日本はGDCの公式メディアパートナーです。メディア向けメールニュースの内容にもとづき、GDC2023の振り返りと、新たに開催される「GDC Showcase 2023」の概要をご紹介します。

3月20日から24日にかけて米サンフランシスコ・モスコーンセンターで開催されたGDC 2023が閉幕しました。5日間の会期中で1000人以上の講演者が登壇し、330社以上の出展社が出展し、700以上の講演やラウンドテーブルなどが行われ、The Independent Games Festival Awards、Game Developers Choice Awardsなどのイベントが実施されました。参加者は昨年の2倍以上となる2万8000人以上にのぼりました。GDC 2024は2024年3月18日(月)~22日(金)にモスコーン・センターで開催され、講演者や出展社の募集が今夏に開始されます。

また、2023年6月27日から29日にかけて、デジタルイベント「GDC Showcase 2023」が開催されます。GDC Showcase 2023ではライブインタビューセッション、ラウンドテーブル、インタラクティブパネル、基調講演、ネットワーキングセッション、セッションハイライトの紹介などが予定されています。GDC Showcaseでは世界中のGDC参加者が自宅から参加し、GDCのスピーカーと交流できます。GDCショーケースはGDCのリソースやコンテンツを、世界中の、より多くの開発者が利用できるようにすることを目的とした、継続的な取り組みの一部です。

他にGDCでは経済的な援助を必要とする参加者に1000枚のエキスポパスを無料で供する「Equal Opportunity Attendance Program」を実施しています。他に今年はGDCスカラーシッププログラムを通じて、700枚のパスが寄付されました。このプログラムは20以上の業界組織と提携して実施されています。GDCは、Independent Games Festival (IGF) Awardsのファイナリスト全員に旅費やその他の支援を提供し、カンファレンス、インディペンデント・ゲーム・サミット、インディーズ開発を称えるIGFアワードに確実に参加できるようにしています。また、GDCは、毎年恒例のIGFパビリオン・ショーケースでファイナリストを祝福し、キオスクや機材を用いて、無料でゲームを一般公開する機会を提供しています。IGFアワードの受賞者には、その素晴らしい作品に対して賞金が贈られます。他にも手頃な価格で利用できる託児サービスや、無料の駐輪場などのサポートを行っています。

GDC 2023では、1000人以上の講演者と700以上のセッション、ワークショップ、ラウンドテーブルディスカッション、ネットワーキングの機会が提供されました。GDC Expo Floorでは、Amazon Web Services、Adobe、Discord、Google、NEXONなどの業界リーダーを含む330以上の出展者が最新のテクノロジー、プログラム、サービスを展示しました。また、Independent Games Festival(IGF)のファイナリストや、オーブントースターや巨大な特大帽子などの代替コントローラを使用するゲームを集めたalt.ctrl.GDCの展示など、参加者が新しく刺激的なインディーズゲームの開発者たちと遊び、つながるためのスペースもみられました。

「今週のカンファレンスは、対面での体験に焦点を当てたもので、信じられないほどの参加者数が集まりました。これはゲーム開発者が共につながり、学びたいという強い思いを表しています」。GDCの主催企業であるInforma Techでメディア&エンターテインメント部門イベント制作ディレクターをつとめるStephenie Hawkinsは、このようにコメントしています。「このような洞察力や人間関係を育む環境で、友人や同僚に再会できたことをとても嬉しく思っています。今年のカンファレンスの焦点は、コミュニティ、仕事、アクセシビリティでした。そして、これらの各分野において、参加者はそれぞれの仲間を見つけ、身体能力のレベルにかかわらず娯楽に参加し、素晴らしいインタラクティブな体験を切り開く新しい方法について、誇らしく紹介しました。来年は、2024年3月18日にGDCが開催されます。本格的に復活するGDCの会場で、また友人たちに会えることを期待しています」

GDCではゲームやエンターテインメント業界の大物が主導するワークショップやセッションが多数、行われました。著名な開発者たちは、以下のようなヒットゲームの制作に関して、その優れた洞察を披露しました。『The Last of Us』、『Dead Space』、『God of War Ragnarök』、『カービィ』などです。また、『The Seven Deadly Sins Origin』や『Counter-Strike 2』などのゲームプレイ映像が初公開され、大作ゲームの主要な発表がありました。また、マイクロソフトは、ID@Xboxスポンサーキオスクで、参加者が利用できる12種類の新しいID@Xboxデモを公開し、Razerは新しいユニバーサルInterhaptics SDKを発表し、関心を集めました。

GDCの目玉は、毎年恒例のメインステージでのプレゼンテーションです。本年は「The Future of Play」と題され、Outerloop GamesのChandana Ekanayake氏、ControlZeeのRobert Anderberg氏、ゲーム業界幹部のJen Oneal氏を迎え、ゲーム開発の未来と進化する職場がどのように広がっていくかに焦点を当てたプレゼンテーションが行われました。これらの講演者は、限界集落の文化に特有の体験をテーマにしたゲームのデザイン、リモートワークによる健全なスタジオ文化の構築、プレイヤーと開発者の双方に利益をもたらすUGCプラットフォームの成功について語りました。

GDC 2023では、第25回Independent Games Festival (IGF) Awardsと第23回Game Developers Choice Awards (GDCA)で、過去1年間のトップデベロッパーの表彰も行われました。中でもCosmo D Studiosの『Betrayal At Club Low』は、Independent Games FestivalのNuovo AwardとSeumas McNally Grand Prizeの両方を受賞した、史上2作目のタイトルとして歴史に名を刻みました。GDCAwardsでは『エルデンリング』がBest Visual Art、Best Design、Game of the Yearの3つのトロフィーを獲得しました。他に『God of War Ragnarök』も3つのトロフィーを獲得しています。IGFとGDCAのセレモニーは公式Twitchチャンネルでアーカイブ動画が視聴可能です。

GDCの詳細については、GDCの公式ウェブサイトをご覧いただくか、FacebookTwitter、RSSで定期的に更新される情報を購読してください。公式写真は、GDC公式Flickrアカウントでご覧いただけます。

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