TGSスカラーシップ体験レポート2022⑦舘 駿介

TGSスカラーシップ2022に参加させていただきました、大阪電気通信大学総合情報学部デジタルゲーム学科3年の舘駿介です。

スカラーシッププログラムの一環として9/15(木)~9/18(日)に実施された東京ゲームショウ2022(以下、TGS)で大学のチームで制作したVRのホラーゲームを展示させていただきました。初めてのTGS参加と、自身の作品をTGSで展示できるということに胸を膨らませると同時に、大舞台で作品を展示することに対しての不安もありました。しかし、結果としては遊んでいただいた方々から様々な意見・感想を頂戴し、イベントを通してとても良い経験を得ることができました。

4日間の展示

私が展示したVRのホラーゲームは、各日程40分の展示時間を頂戴し、1プレイ10分ほどで1日平均3人程の方にプレイしていただきました。VRゲームだったため試遊後に機材を消毒するなどで他のゲームより準備に時間がかかる点は、より多くの人に遊んでもらう上で多少ネックになった部分でした。複数のVR器機を用意したり、担当を分けるなど、事前にもう少し運用面を考慮しておくべきでした。

また私の展示時間外にブースを訪れたイベント参加者が、ブースポスターを見て、わざわざ私の担当時間に再度足を運んで下さった方も数人いらっしゃいました。そのうちの1人の方に「これ見て一番やりたかった」と言ってもらえ、人を惹きつけるものが用意できたと実感を得ることができました。

ただ、どの方にも基本は楽しんでいただけましたが、VRに慣れていない方についてはすぐにゲームオーバーになる場合が多々ありました。その点で、ゲーム内の誘導や基本的な操作が習得できる部分をより丁寧に作る必要性を再認識しました。

また、今回VRホラーゲームということで最も拘った、薄暗い廃校舎の雰囲気やゲーム開始後すぐにあるジャンプスケアなどの恐怖体験をゲームには用意し、試遊していただいた方からは、想定していたリアクションを無事引き出すことができました。一方で、同半の方から「どういう状況かがわからない」という意見もいただきました。体験者以外の人にも楽しんでもらえるような仕組みを今後の展示の機会では用意する形に致します。

展示したVRホラーゲーム「彷校」

スカラー生との交流

今回の展示がブース内でスケジュールを設定し、各自の展示を行う形式だったため、自分達以外のスカラー生と、4日間を通して様々な交流をすることになりました。

各自の展示のタイミングでは、制作したゲームについて批評し合い、今後の制作に向けて様々な意見交換を行うことができました。また、自身の学校やこれまでの制作などについて話し合うことで、学外の同年代の活動内容を知ると共に、良い交友を持つことができたのは非常に良い財産となったと考えています。同時に、この交流を通して他のスカラー生と自分には、技術や考え方などで様々な差を感じました。他のメンバーに追い抜けるよう、より一層の努力をして行こうと強く感じました。

様々なブースを見て

展示の空き時間には、様々なブースを見学する機会をいただきました。

インディーゲームのブースでは、クリエイターの方々とお話をすることができました。自身では全く思いつきもしないようなアイデアやゲームが多く、様々な工夫した点や実装の意図、考え方などをお聞きし、非常に参考になりました。

特に、グラビティゲームアライズ株式会社のディレクターの方からお聞きした、ユーザーに物語を楽しませたいという観点からプラットフォームを決めたというお話は、システムから最適なプラットフォームを考えていた私にとっては、とても参考になりました。

企業ブースでは、メタバースやNFTなど最新の技術に興味があったため、そういったブースを中心に見学をさせていただきました。想定していたよりもその分野のブースの数が多く、どのブースにも多くの人が足を運んでいたため、改めて注目されていることを実感しました。

また、いくつかのブースで詳しくお話をお聞きすることで、より興味を惹かれたとともに、今後のゲーム業界を拡張するものであると強く確信致しました。

まとめ

夢であった自身のゲームをTGSで展示することができ、今までの努力は無駄でなかったと思うと同時に、まだまだ努力が足りないと実感する4日間でした。今回の経験から学んだことを活かし、今後のゲーム業界で活躍できる人材に私もなれるよう、精進していこうと感じました。

最後になりますが、展示の機会を用意頂いたIGDA日本の皆様、並びに貴重な意見交換をしていただいたスカラーシップのメンバーの皆様に感謝申し上げます。