CEDEC2022スカラーシップに参加させていただきました、京都コンピュータ学院 ゲーム学科 3回生 ゲームプランナー志望の田村 領と申します。
今回初めて参加しましたCEDECでは、様々な講演を見ることができたり、ゲーム業界の方々とお話をさせていただいたりと多くの知識を得ることの出来る有意義な3日間を過ごすことが出来ました。
CEDECというものは私の中で難しい技術や情報、たくさんの前提知識が必要なものだと思っていました。ですが、CEDECの講演には甘口~激辛の難易度があり、参加者自身で講演の難易度を選び参加することが出来ました。また講演によっては実際の映像を流すなど、セッションの参加者が見やすく、分かりやすいように説明をされていたため、前提知識がない私でも理解することができ、楽しくセッションに参加することが出来ました。
私は学校のチーム制作でレベルデザインを担当させてもらっており、レベルデザインについて学びたいと思っておりました。しかし、レベルデザインをする上で悩んでいたことが2つありました。
1. ステージのビジュアルに対して関連の低いギミックを配置してしまう。
2. メインルートに対して周りに設置するオブジェクトやそれによるメインルート以外に誘導してしまう。
です。
そんな悩みを払拭してくれたセッションが「 『星のカービィ ディスカバリー』シリーズ初の挑戦 3Dアクションと現実世界との融合を実現したアートディレクション 」です。
まず、1つ目のステージのビジュアルに対して関連の低いギミックを配置してしまう。についてです。
ステージを考える上で最初に「こんなビジュアルを見せたい」や「こんな雰囲気を出したい」などをコンセプトアートで制作することで先にビジュアルが完成し、そのビジュアルにあるものやビジュアルに関連するもので遊びを作ることができ、関連の低いギミックを配置してしまうことを防ぐと同時にビジュアルと遊びをより近づけることができゲームの世界に入り込んだ気持ちに繋げれるという事を学ぶことが出来ました。
さらに、ビジュアル重視の雰囲気を最大限楽しんでもらうステージでは敵やギミックをあまり配置せず、ステージに干渉できるインタラクティブパーツなどを変わりに配置することでただ歩かされているなどの悪い印象を軽減しながら雰囲気を楽しんでもらえるステージ制作のやり方も学ぶことが出来ました。
次に2つ目のメインルートに対して周りに設置するオブジェクトやそれによるメインルート以外に誘導してしまう。です。
ステージを考える上で少しでも豪華な見た目にしようと様々なオブジェクトを配置して情報量の多いステージを制作していました。
ですが、そうすることで背景に設置したオブジェクトがユーザーにとって気になるものとなってしまいメインに進むルートではない方向へと誘導してしまいました。
これは、背景にオブジェクトを設置しすぎることで起こる問題で、メインに進むルートが分かりづらくなり、違う場所へと誘導してしまう。というものでした。
この問題の解決策としては、進むべき道が分かるようにルートを遮るものは配置せず、そのうえでユーザーが見て進行ルートが分かるように道を作り、行かせたくないルートなどには影などで暗くし、目立たせないことで本来のルートへと誘導する。
また、その場でやらせたいアクションがある場合などはユーザーにやらせたい事に集中してもらうため、本来のルートからではいけない場所には気になるようなオブジェクトは配置しないなど周りに注意が分散しないことによるメインルートへ誘導するということを学ぶことが出来ました。
最後に、感想では1つのセッションに絞り学んだことを書きましたが、他にも様々なセッションがあり参加したセッション全てで学びや新たな知識を得ることが出来ました。
自分が想像していた以上の学びを得ることができ、有意義な3日間を過ごすことが出来ました。
今回CEDECスカラーシップ参加にあたって、スカラーシップ全体の指揮をとってくださった小野さん、IGDA日本の皆様方、スカラーシップに参加している方々、公園をして下さったゲーム会社の方々、有意義な3日間を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました。