CEDECスカラーシップ2022体験レポート⑥齋藤亮磨

神奈川工科大学情報学部情報メディア学科3年の齋藤亮磨と申します。ゲーム制作では、UIの意匠・実装や全体のクライアント部分を主に担当しています。今回初めてCEDECを聴講しましたが、聴講した感想と、聴講したことで得られた事を今後どのように生かしていくのかを書き留めたいと思います。

私は、主に興味があったにUIに関する講演を聴講しましたが、どれも初学者であるわたしにとって理解しやすいように解説をしており、新たな視点・学びを増やすことができる内容でした。その中でも特に「ボードゲームのデジタル化への挑戦 – レッツプレイ!オインクゲームズの UI・ゲームデザイン」、「もう迷わない!品質最大化のためのUIインタラクション開発フロー」、「キャラクターゲームのUI制作と大規模ローカライズ対応の全貌」の3講演が印象に残りました。

「ボードゲームのデジタル化への挑戦」では、離れていてもあそべるように、ボードゲームをデジタルに移植する際の工夫と、デジタル化に伴った問題を解説するセッションでした。デジタルゲームに移植する際に欠けてしまったアナログゲーム特有のおもしろさや、画面変化が乏しいがゆえに、うまくインタラクションが成立しないといったアナログで遊んでいる際の感覚のズレを、デジタルでどのように埋めていったのか詳細にわかりやすく共有しており、デジタルのサービスばかり触っている自分としては、ゲームのおもしろさを再現する上でとても参考になました。また、アナログとデジタルの長所と短所を考え直すきっかけにもなりました。

「キャラクターゲームのUI制作と大規模ローカライズ対応の全貌」では、前半・後半に分けて解説しており、前半の「キャラクターゲームのUI制作」では、キャラクターゲームとして求められるUIをはじめとした、キャラクターゲームにおける良いUIを基本的な事から初学者にもわかりやすく解説しており、UIにおける世界観と機能性の両立と、その重要性を解説していました。また後半の「大規模ローカライズ対応の全貌」では、海外市場が拡大する上で必要となるローカライズ対応の効率化と、作業フローを解説していました。不透明であったUI制作のフローを実際に現場で働いている方からのお話を聴くことで、仕事内容への深めることが出来ました。また、ローカライズ対応をする上で起きてしまった問題や制作手順から、知見を広めることが出来ました。

「もう迷わない!品質最大化のためのUIインタラクション開発フロー」では、UIにおけるインタラクションの作成フローと、インタラクションを最大化するためのポイントを解説されていました。UIの制作フローが不透明であるため、最新情報を得る難しさに直面しいたため、インタラクションのフローをプロの方から知ることができたこのセッションは素晴らしかったです。また、インタラクションと演出の違いが分かっていなかった部分があったので、詳細に言及されていたのが良かったです。

まとめると、CEDECの各セッションを通して業界の最新技術や知見を得ることで、見聞を広めることができました。現場の最新情報をセッション形式で気軽に聴講できるので、他分野との比較を通して新たな発見や、様々な視点から学ぶことが出来たと感じでおります。また、共有された情報を咀嚼することで、自分自身のレベルアップにも繋がったと思います。 この経験を生かして、より良いゲームを制作していきたいと考えています。

スカラーシップについてですが、各セッション後に同じスカラー生と意見を共有し、業界の方からお話を聞くこともできました。是非、ゲーム業界を志す学生の方、ゲーム業界に興味がある方に参加を検討していただきたいです。 最後になりますが、このような貴重な機会を設けてくださいました関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。