現在、総合学園ヒューマンアカデミー秋葉原校ゲームカレッジでプランナー専攻1年生として所属している、浅井瑞季と言います。今回、初めて参加いたしましたCEDECの感想やセッションで得た学び、またスカラー生として参加した感想や良かったことなどを、まとめ記したいと思います。
最初、CEDECというものを聞いた際には「開発者向けの勉強会」というだけあって、とても硬派なイベントと感じていたのですが、実際はセッションごとに甘口~辛口の難易度が表記されており参加者が自身の理解度に合わせてセッションを選び視聴することができました。またセッションによっては、実例をその場で見せたり、生姜焼きの作り方に例えたり…と、登壇した開発者の方々も、見やすく、分かりやすく、工夫して説明されていたため、私でもある程度理解し楽しみながらセッションを視聴し学ぶことができました。
その様な各セッションの中から特に印象に残り私の学びになったセッションを2つ紹介したいと思います。
1つ目は「生姜焼きの作り方から学ぶゲームのプロマネテクニック」というセッションです。
最初、タイトルを見たときに非常に驚きました。プロジェクトマネージャ(以下プロマネ)という職種について理解が薄かったのもあるのですが、ゲームの制作と生姜焼き、一見全く繋がりがない様に見えたからです。その事から興味を惹かれ視聴すると、プロマネという職種の説明だけではなく、ゲーム作成のマイルストーンやゲームの作成工程を生姜焼きの作り方に置き換え、それを利用した分かりやすく見やすい作業工程表の作成の仕方を講義していただきました。
プロマネの仕事内容についても、初めて知ることが沢山あり学びになったのですが、特に作業工程表の箇所は非常に今後のためになると感じました。直列で工程を並べ、人数に合わせて分担、同じ人で行う方がより効率が良い物はまとめ、作業の集約点から中心にフロー形式で書くことで作業の具体性が上がり、だれがいつまでにどの工程を終わらせればよいのかがハッキリとわかる実用的な作業工程表の作り方を講義していただきました。これをそのままゲーム会社の実例で説明するのではなく「生姜焼きの作り方」という身近な物に置き換えて説明していただいたことにより、非常に飲み込みやすく理解することができました。
現在、定期的に学校でゲーム制作を行っているのですが、その際に作業の優先順位や割り振りで迷うことがあり作業全体が止まってしまう事があったので、今回の作業工程表の作成の仕方は非常に参考になり今後の制作に生かせると思いました。
2つ目は「コロナ禍で増加したゲーム市場を支える生活者動向研究」というセッションです。
突然ですが、私はゲームを売るために一番重要な事は「売り方」だと考えています。ターゲットを決め、流行を調べ、それに合わせた広告や宣伝などを行うことにより「売り上げ」を出すことができると考えています。
そのような考えを持っている私にとってはこのセッションは興味深く、なぜこのコロナ禍でゲーム市場は伸びたのかという1つの明確な答えを得ることができました。登壇した方が博報堂の方ということもあり、具体的なデータと精密な調査のもと結論が立てられており、先ほど紹介した「生姜焼きから~」に比べると一見硬いようにも聞こえてしまいますが、非常にわかりやすくまとめられ、とても良い知見を得ることができました。
以上ふたつが特に印象に残ったセッションになります。この他にも3日間を通して、技術紹介や新たな創作例、実施されたVRイベントのレポートや、参加者と開発者が協力して話し合う場など多種多様で多くのセッションがあり、来年以降も毎年参加し最新の技術や知識を得たいと感じました。
また今回私は、スカラー生としてCEDECに参加させていただき、3日間毎日セッションが終わった後、1時間ほど同じスカラー生として選出された方や現役のゲーム開発者の方々との交流の機会を頂きました。私たちが普段かかわるような事がない方々と交流でき、ゲーム会社を目指している他学の学生はどのような勉強をしているのか、実際の開発者の現場ではどのような考えや方法で制作を行っているのかを聞くことができ、今後の学校でのゲーム制作やゲーム業界に入った後に生かしていけるような良い学びの機会となりました。このようなきっかけを頂けたからには、これからも定期的に交流し続けていけたら良いなと考えています。
最後になりますが、もし、このレポートを見てゲーム開発者を目指している方がいらっしゃいましたら、是非来年のCEDECに参加し、あわよくばスカラー生として参加することをオススメします。きっとゲーム開発者として必要な知見や学びを得ることができ、ゲーム業界に踏み込むにあたってとても良い経験になると思うからです。
総合学園ヒューマンアカデミー秋葉原校 ゲームカレッジプランナー専攻1年 浅井瑞季