CEDEC2020スカラーシップ体験レポート④ 満冨 健太

早稲田大学先進理工学部4年の満冨です。この記事では、私がゲームプログラマー志望として、CEDEC2020に参加し、三日間の講演を通じての感想を述べます。

今年はコロナウイルスの影響で、オンラインでの講演となり、IGDAの関係者や同じゲーム業界を志す学生と直接会えなかったのが非常に残念でしたが、自分の行きたいゲーム会社の技術や現在取り組んでいるプロジェクトなどが学べたのでとても有意義な三日間でした。

その中でも特に印象深かった講演は、二日目のコナミによる「「遊戯王ニューロン」における10000種類カード認識:エッジAIの手法と工夫」です。なぜなら子供の頃から好きだった遊戯王に関する最新技術も学べたこともありますが、何よりもこの講演の技術は私がこれから取り組む機械学習の研究を活かせると思ったからです。

現在、私は機械学習の技術を使ってタンパク質工学の効率化を目的とした研究に取り組んでいます。この研究では、アミノ酸配列(タンパク質)のデータを学習させ、調べたい配列の変異の影響や活性を予測するというものです。

扱うデータは違っても、膨大な量のカードデータから、対象とするカードの分類や検証をする技術は、私の研究テーマに必ず役に立つはずです。まだ研究を始めたばかりなので、細かな学習の処理方法などわからない部分もあったので、これからも機械学習に対する知識の勉強や技術を向上して、将来機械学習エンジニアとしてゲームの技術開発に携われるようになりたいです。

これ以外の講演も大変勉強になったのですが、私の勉強不足ということもあり、理解できない講演もあったので、これからプログラミングやコンピュータに対する技術を勉強し、次回参加する時はある程度の講演を理解し、学びを深めていきたいと思いました。

また、夜のオンラインでの交流では、ゲーム会社の方と交流し、一流のプログラマーになるために学ぶべきことや、なぜこの業界を選んだのかなどの雑談などもでき、良かったです。

特に印象に残っている話としては、スクウェア・エニックスに勤務されている水野さんの「ゲーム開発には様々な分野の知識が必要です。今君が学んでいる生物学の勉強も役立ちます」という内容です。私は以前まで生物学の知識は、ゲームに役立たないのではないかと思っていたのでこれを聞いて取り組んでいる研究のモチベーションが上がりました。

そしてCEDECで学んだことを活かして、今まで以上の面白いゲーム開発に貢献できるよう頑張っていきたいと思いました。

最後に、IGDA日本の皆様方、スカラーシップ参加メンバー方、オンラインでの交流に参加して下さったゲーム会社の方々、三日間お世話になりました。

早稲田大学 先進理工学部 4年 満冨 健太