ゲーム向けサウンドミドルウェアCRI ADX2で新たに音楽・音響制作エフェクトプラグインMcDSPが対応しました。以後、ADX2のオプション機能として販売が行われます。
McDSPは、映画やテレビ番組、音楽CDなど、幅広いメディア制作の現場で使用されており、2017年にはエミー賞で技能賞を受賞するなど、高い評価を受けているサウンドエフェクトのプラグインです。
CRI・ミドルウェアでは本プラグインがADX2と組み合わさることで、「広くゲーム開発に使用されるADX2と、高品質なエフェクトを提供するMcDSPの連携により、ゲームサウンド制作における、より豊かなインタラクティブサウンド演出と、開発効率化を支援します」とコメントしています。
McDSPの機能
1.ML4000 ML1
サウンドの音割れを抑えます。同時に、ボリュームの底上げ機能によって、迫力のあるサウンドが実現できます。あらかじめ用意した音をそのまま再生する映像作品と違い、ゲームの効果音はゲーム進行によって鳴る音や音の数が変わりますが、ML4000があればいくつもの爆発が同時に
引き起こされても安心です。特に音割れが課題となりやすいスマートフォンゲームでは、このプラグインで、手軽に音割れを抑えながらサウンドの効果を上げることができます。
2.AE600 Active EQ
サウンドの一部に焦点を当てて調整することができるイコライザーです。ピークを抑えてサウンド全体のバランスを整えたり、繊細かつピンポイントなダッキング効果(目立たせたい音を際立たせる)を出すことができます。6つのバンドが用意されており、それぞれで独自のゲイン、周波数、Q、モードコントロールを設定できます。パラメトリック、シェルフ、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタなど、多くのモードが利用できます。
3.FutzBox
手軽にサウンドの質を変えることができます。ワンボタンでテレビや電話越しの音に切り替えられるなど、豊富なプリセットが用意されています。サウンドを劣化させることもでき、ゲーム上で無線通信をシミュレートするには非常に便利です。ADX2上で使うことによって、ゲームの進行に応じてリアルタイムに効果をかけられるため、データ量を増やさずに多彩な表現が実現できます。
4.SA2 Dialog Processor
エミー賞を受賞したダイアログ(会話)用プラグインです。ゲーム内の会話を聞き取りやすくします。5バンドのイコライザーを組み合わせることで、音声に固有の課題を解決します。音声データは一般的に、収録後に細かい調整や加工を必要としますが、このプラグインを使うことで、音声データを直接調整・加工することが可能になります。事前に下処理をする手間が削減できるうえ、ゲームの運営状況によって音声のエフェクトを調整・アレンジすることもできます。
■対応プラットフォーム
iOS/Android、Nintendo Switch、PlayStation4、Xbox One、PC
■料金
プラグイン4種をパックとした一括料金です。
タイトル1機種目:30万円(税別)、2機種目以降:15万円(税別)