TGSスカラーシップレポート⑨ 福士大介

DeNAのワークショップ

DeNAのワークショップでボードゲーム作りを体験したが、“これは確実に面白い!”というアイデアを出せなかった事にとても後悔が残った。やはり、日頃からネタ集めや発案を欠かしてはならないと深く反省した。

雪合戦VRをスポッチャに導入したい !

TGSでは、REALISの『SNOW DAYS』を体験した。こちらのゲームは、VRで雪合戦ができるというものだ。雪玉を掴む・投げるという動作をするだけで雪合戦ができるという非常にシンプルなゲームで、ゲームに抵抗のある人でも楽しめそうだ。相手と対戦できるのも楽しい。是非ともスポッチャ等の遊戯施設へ導入したいと感じた。また、VRなので、コンテンツを切り替えれば、同じ場所、同じ設備で、別の競技ができる事もメリットだ。
スポッチャの場合、サッカーコート、バスケコート、テニスコート等、競技ごとにコートや用具を用意する必要があるが、VRコーナーは競技が増えてもコートを増設する必要がない。人気のないコンテンツを入れ替えるのも難しくない。
但し、このままではスポッチャ等の遊戯施設への導入は難しそうだと感じた。理由としては3つある。
1つ目の理由は、VRゴーグル・モーションキャプチャ類の脱着が自力でできない事だ。手のモーションを取るコントローラを持ってしまうと、VRゴーグルがつけられない。逆に、VRゴーグルをつけてしまうと、手のコントローラが手袋に見えてしまい、どこをどう持ったらいいか分からない。結局、係員に装着の補助をしてもらわないといけない。この装着が煩わしい。また、プレー終了後、装着していたものを、自力では、どう外せばいいか分からない。やはり係員の補助が必要になる。人によ っては、若干の恥じらいを覚える。
2つ目の理由は、安全面だ。プレーヤ同士の接触や、プレーヤと壁・障害物等との接触事故が起きても大丈夫な作りになっていないと、安全面上、導入できない。REALISのブースでは、常に係員が監視し、接触の可能性ある場合には、プレーヤを制していたが、係員を常に置く事は、人件費を考えると難しい。また、プレーヤにとっても、見ず知らずの係員に監視された状態で、わっきゃ奇声を発しながら暴れまわるなんてできようか?
3つ目の理由は、感触がない事だ。雪玉を持った時、確かに“雪玉を持った手”が表示されているが、“持った”という感触は全くない。しかし、競技は雪合戦。緊迫した対戦であれば、視線は当然相手に向けられ、手に視線を送る隙はない。“持った”という感触がなければ、手を見るか、確認しないまま投げつけるかの二択しかない。これでは、緊迫した対戦が台無しだ。また、当たった感触がないのも残念だ。
以上の事は、雪合戦VR『SNOW DAYS』に限った話ではなく、VR全般に共通した課題だ。逆に言えば、脱着の容易性、衝突時等の安全性、感触の3点を改善すれば、すぐにでもスポッチャに導入可能だと確信している。早くこれらの改善を施し、スポッチャに導入し、友人を誘って、スポッチャに行きたい! 遊びたい!

 

その他TGSで感じた事

アマチュア音楽制作の場では、ボカロP等の様に、個人製作も当たり前となってきており、TuneCore 等のサイトを利用すれば、アマチュアも大手音楽配信サイトで、自主制作音源を販売できる時代となっている。ゲーム業界も近い将来、同じような環境になるかも知れない。
TGSのキッズ向けゲーム制作体験コーナーでは、Unityの使い方を説明していたし、ゲーム大賞アマチュア部門では個人賞がある。U18部門も新設された。
アマチュア制作ゲームの販売仲介業にもビジネスチャンスが広がっているかも知れない。