TGSスカラーレポート②片山怜

TGSスカラーとして4日間のプログラムに参加させていただきました、立命館大学映像学部3回生の片山怜と申します。

このプログラムで体験した内容と、その感想をまとめさせて頂きます。一日目にスタジオツアー、それ以降がTGSにと各種パーティといった内容でした。

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スタジオツアー

スタジオツアーでは全部で3社のゲーム会社を回りました。

一社目のDeNAさんでは、「バランスブレイカー演習」という双六をデザインするワークショップを体験しました。ここで「バランスの取れたゲームは、一回で満足してしまいがち」「スマートフォンのゲームは、ユーザーをいかに飽きさせること無く面白いと思わせるか」という点が重要であると教えて頂き、非常に勉強になりました。

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二社目のたゆたゆさんでは、会社説明の後、実際に質問をすることの出来る時間を設けて頂きました。ここでは、ゲーム制作のやりがいや苦労、今後どのような人に育ってもらいたいか、という内容について知ることが出来ました。また、社内見学をさせて頂き、非常に近い距離で実際の制作現場を見る事が出来たので嬉しかったです。

三社目のAimingさんでは、会社説明と社内見学の後、非常に長い間、社員の方と話す時間を設けて頂きました。スマホMMORPGを制作する会社ならではの特徴や仕事の振り分けがあり、他と比べてもかなりの違いがあって興味深かったです。それと同時に、オンラインゲームならではの仕事の面白さ、というものも教えて頂き、非常に興味を持ちました。自分で制作したアナログゲームについてのアドバイスも貰うことが出来たので、非常に有意義な時間だったように思います。

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TGSビジネスデー

二日目と三日目に、TGSのビジネスデーに参加しました。ニュースや動画サイトでしか見る事の出来ない基調講演や、二日限りのイベントに参加する事が出来ました。展示されていた新しいゲームを沢山試遊できたのも嬉しかったです。

一日目には、PlayStationVRのコンテンツを制作しているクリエイターのお話、二日目には、ゲーム産業に関わる様々な地域、職種の方の、ビジネスに関するお話を聞きました。実際の制作に関する内容と、グローバルな戦略に関する内容とで、幅の広い内容だったように感じました。日本ゲーム大賞授賞式の、「スプラトゥーン」の受賞の瞬間も印象的でした。

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また、センス・オブ・ワンダーナイト2016という、国内外のクリエイターが、インディーズゲームのプレゼンテーションを行って競うイベントにも参加しました。それぞれの作品がそれぞれの「面白さ」を追求していて、非常に独創的な作品ばかりでした。

TGS一般公開日

最終日、TGSの一般公開日に参加しました。私はTGSに来るのが初めてだったので、ゲームファンの人数に圧倒されると共に、この産業の盛り上がりを肌で感じることが出来ました。

この日は、一般来場者に向けたステージイベントが盛んに行われており、特にソニーインタラクティブエンターテイメントさんのステージはどれも圧巻でした。多方で言われている事ではありますが、やはり今年はVRコンテンツが一番盛り上がっていたように感じました。

一番最後のイベントとして、インディーストリームフェスという、国内外のディベロッパーが集まるパーティに参加しました。有名企業、有名な作品の開発者さんと話をしたり、個性的な作品の展示を見ることが出来ました。このパーティでは、インディーズゲームを作っているクリエイターの、「横の繋がり」を非常に強く感じました。コミュニティの中でこの結束を見た時、インディーズゲームシーンがこれからより良いものになっていく事は間違いないと思いました。

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終わりに

毎日がゲームに関する新しい情報と繋がりに溢れていて、TGSスカラーとしてこのプログラムに参加して本当に良かったと思っています。また、自分の将来を改めて考え直すきっかけにもなりました。

更に、プログラムのイベント内容以外に良かった点が一つあります。それは、海外との繋がりを意識する毎日だったという事です。イベントには多くの外国人がいましたし、スカラーの半分以上は外国人でした。外国人のスカラー達と話をして、日本のコンテンツが海外で盛り上がっていること、海外のインディーズシーンに大きな勢いがあること、自分たちが今どんな夢をもっているかなどを教えてもらいました。同世代の存在を肌で感じた事が、何よりの刺激だったように思います。

「自分もこのゲーム業界を盛り上げる1人になりたい」プログラムを通じて、この気持ちを強く意識するようになりました。一緒に参加したスカラー達と、数年後にゲーム業界で会えるよう、これから全力で努力したいと思います。

改めて、TGSスカラーシップに参加した皆さん、お疲れ様でした。そしてIGDAの方々に感謝します。本当にありがとうございました。